高齢化、温暖化、人口増加と食糧危機、デジタル化、グローバル化と分散化。我々は今、かつてない大きな事業環境と社会的使命の変化に直面しています。

企業と従業員の関係   COVID-19による労働への影響は、単なる在宅勤務の拡大に止まらず、社内会議や顧客打ち合わせ、社内コミュニケーション手段等にも大きな変化を強制的にもたらしました。各種サーベイでは、今後も在宅勤務を希望する社員比率は70~80%にも達し、従業員意識の大幅な変化を表しています。一方雇用側でも、オフイスの縮小や通勤手当の撤廃等でコストを削減し、その原資をサテライトオフイスや在宅勤務手当、IT機器貸与に回す動きもあり、労務管理の大きな変化となっています。従業員と企業の関係を見直す作業は今後本格化していきます。

デジタルトランスフォーメーション   社会に大きな混乱とルールの変化を強制したCOVID-19ですが、上述のような新しい労使関係・労務環境、加えて社会のデジタル化を加速させたことは、唯一ポジティブな側面と言えるでしょう。スマートフォンやPDAは言うまでも無く、オフイスや工場、サプライチェーンや小売の現場で使用されるIOTディバイスの殆どが今後10年で相互に接続され、相互にやりとりするデータから新しい価値を生み出していくだろうことは想像に難しくありません。我々はこの新しい付加価値に果敢に挑戦し、企業のデジタルトランスフォーメーションを進め、「デジタル時代の勝組」にならなくてはなりません。

サプライチェーン  現在の国際貿易の約60%は、企業のサプライチェーンにおける部品や製品の輸送であるという統計が存在します。この国際貿易がCOVID-19の影響を受け、サプライチェーンが一時的に分断された結果、グローバル企業では生産地や部品調達を地政学的なリスクも踏まえて再考する動きが加速しています。従来企業のバリューチェーンは「安いコストを求める」ことが大きな基準となっていましたが、今後DXとFAに代表される自動化が進んだ場合、デジタル化によるコストの平均化が進むと考えられ、その結果、先進国への生産回帰を含む地産地消が拡大する可能性があります。この動きが加速した場合のキーワードは分散化とリモートとなります。